3DCG美少女「Saya」の可能性

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 3DCGは日々進化しています。

映画でもっとも早く表現されたのが、動物やファンタジー的な生き物など。
一昔前の映画に登場したキャラクターは、ウソくささやニセモノ感を強く感じましたが、現在は本物と見分けできない仕上がりになっています。

「ライオン・キング」はその代表的な作品です。
冒頭の風景シーン以外は、すべて3DCGで作られています。見事の一言につきます。

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 3DCGの俳優が登場する映画も増えてきました。

有名な映画では、「ターミネーター: 新起動/ジェニシス」に登場した若き日のアーノルド・シュワルツェネッガー。
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」若き日のレイア姫(キャリー・フィッシャー)。

再現度がとても高く、昔の映画ファンは歓喜したものです。

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 ただし、データのない人物の3DCGの多くは、いまだ人工的な印象があります。

その中で、突然マスメディアに登場した「Saya」は衝撃的でした。

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CGアーティストのTELYUKA(石川晃之さん、友香さんご夫婦)が、2015年、自主制作作品を紹介するつもりでTwitter上に発表した、フルCGの女子高生アイドルキャラクター「Saya」。

「不気味の谷を超えた」と話題になり、CGWORLD大賞 2015にノミネートされました。

本物の人間に近づけるには、不自然さが大切です。左右の造形を変える。しわやほくろをつける。
美しさより汚すことが大切です。

ちなみにモデルの高山沙織(たかやま さおり)さんが、「Saya」のコスプレをして、一時期話題になりました。

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ちなみに、左が高山沙織さん、右がSAYAさんです。
一瞬、どちらが本物の人間かな、と考え込んでしまいます。


2016年以降は「ヴァーチャル ヒューマン プロジェクト」として、街中での実用化に向けた研究が始まりました。

2017年、講談社「ミスiD」に応募し、一般の応募者と一緒にセミファイナリストに選出されました。

2019年、Sayaとリアルタイムに「会話」することが可能になり、Sayaとの会話を通してAI技術を学ぶ授業「1日転校生Saya」が鎌倉女学院高等学校で実施されました。

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2021年3月、自動車部品大手であるアイシン精機が、自動運転バス車内での乗客とのコミュニケーションのためのAIインターフェースとしてSayaを採用しました。

Sayaが案内し、サポートしてくれます。(車室内見守りシステム with “Saya” https://www.youtube.com/watch?v=L52I7Ibf9xw)

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ディスプレイに登場するSayaが、相手の年齢や性別などから個人認証を行います。

データがあれば知り合いだと理解して名前を呼んで挨拶。
なければ知らない人なので、名前を聞いて「○○さん、初めまして」となります。
推定した年齢よりも若かった時は「若く見えますね」と話したり、逆に上だった時は「貫禄ありますね」といったお世辞も言ってくれます。

車内にベビーカーや車椅子の人が乗り込んできた際は乗車中の人にそのスペースを空けるよう促したり、乗車中の人が下車する際はその荷物をチェックして忘れ物があれば声掛けもしてくれます。

今までの3DCGのキャラクターの人工的な一方的なメッセージではなくて、さりげない気遣いを感じられる会話を通じてコミュニケーションやメッセージを受けられるのは画期的だと思います。

目線をそらしたり、はにかむ仕草がとても自然なので、子ども受けも良いと思います。
ただし、多様な会話の中での音声が人工的な所と、反応速度はこれからの改良を期待しています。


 飲食店・無人コンビニ・ホテルなど、ロボットの活用は現在いろいろな所に広がっています。
無機質な対応ではなくて、「Saya」のような対話を通したAIインターフェースは、今後需要は高いと思います。


ただし、人との温かいコミュニケーションが一番ですが。

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