『線と丸のデザイン』
K.Mくんは、中学3年生の男子です。アトリエに通ってくれて6年目になります。
先日、デサインの課題の「線と丸のデザイン」が完成しました。
この作品のテーマは、「遠近感」です。
デザインでは、構成力・色彩力・創造力と同時に筆の描写技術を学びます。
絵を描く時、色を決めるのになんとなく決めることが多いと思います。
もちろん感性で決めることも大切ですが、テーマや他の色との組み合わせによって色を考えて決めることが大切な場合もあります。
デザインの課題では、色を塗る場所にかぎりがあります。
そのため、適当に色を塗るのではなく、適した色を選択する色彩感覚が必要になります。
前回のデザインの課題では、Mくんは慣れない色の選択にとても苦労していました。
今回の作品も前半ではとまどうこともありましたが、後半には知識で考えて決められるように成長していました。
筆の描写技術も見違えるほど上達しました。
Mくんは手先が器用だったので、ジュニアコース(小学3~6年生)の時でも水彩画はけっこう上手でした。
しかしデザインは、正確な描写が必要になります。まっすぐな同じ太さの線を筆で描くのはとても難しいものです。
最初はなかなか思ったような線が描けません。
それでも、前回のデザインの課題の後半に、やっと描き慣れてきました。
そして、今回のデザインで素晴らしい線を引けるようになりました。
昔、中国の書道家が、白髪に朱墨(赤い墨)で字を書いているのをテレビで観たことがあります。
人間極めれば、そこまでできるのです。 もちろん、こまでする必要はありませんが・・・。
Mくんの筆の技術の進歩は、フリーハンドで直線を引いたものから定規を使って直線を引いたものに感じられるほどに上達しました。
今回の課題で学んだ知識や技術は、今後の作品作りにとても役に立つはずです。
現在は、人物画の勉強をしております。
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