不器用からの成長

アトリエには、年長さんから高校3年生までいろいろなお子さんが入会してきます。
手先が器用なお子さんがいれば、細かい作業が苦手なお子さんもいます。
同じアドバイスや指示でも、理解できる子もいれば、難しい子もいます。
そのお子さんによって、精神的な成長の時期は変わります。
もし、他の子に比べて不器用だったら、そのまま変わらないのでしょうか?
在籍していた生徒さんを二人、ご紹介させていただきます。
低学年の時に入会したMさん(仮名)は、他のお子さんに比べいろいろな事が苦手でした。
その子の素晴らしい所は、上手くできなくても落ち込まない明るさです。
笑顔で楽しみながら取り組んでいる様子を見ていると、こちらが元気をもらったものです。
高学年の時に描いた絵は、たくさんの色を組み合わせ、いろいろな技術を使った、とても素敵な作品でした。
5年生に漫画コースへ入会したRくん(仮名)。
漫画を読むのが好きなので、自分も描けるようになりたいというのが入会動機でした。
普段、普通の絵すらあまり描いていなかったので、最初はとても難しかったと思います。
高校3年生の時に描いた絵は、私から見てもセミプロ並みのレベルの高い作品でした。
細かい作業が苦手だったり、人の話を理解するのが苦手なお子さんは、他の子よりも苦労するかもしれません。
時間がかかるかもしれません。
上手に作れた他の生徒さんの作品を観て、くやしい思いをするかもしれません。
また、何年経っても器用になれないかもしれません。
しかし、プロを目指すのでなければ、けっして卓越した技術が必要なわけではありません。
絵や工作の素晴らしいところは、答えがないこと。
制作が楽しめるかが、大切です。
もし苦痛に感じるのであれば、残念ですが、向いてないかもしれません。
いろいろな課題を通して、自分にぴったりの課題に出会えることがあります。
実際に、特定の分野だけは秀でた才能を発揮する子もけっこういます。
自分なりに頑張って最後までやり通した体験は、宝物です。
大人になり、いろいろな体験をする時に、その体験がきっと役に立つはずです。
苦手だから失敗するからと体験しなければ、決して身につけられないものだからです。
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