結果より大切なこと
人は目標のために努力して、目標の達成をめざします。
学生にとって、目標は何でしょうか。
受験・大会・コンクールなど、学生の数だけいろいろな目標があります。
簡単な目標であれば、かなう可能性は高いかもしれませんが、高い目標であれば、かなわないことの方が多いかもしれません。
自分ができるたくさんの努力や行動をどんなに重ねても、結果はコントロールできません。
もし目標がかなわなければ、そこまでの行動が無駄になるのか?
けっしてそんなことはありません。
結果ではなく、そこまでの過程が大事です。
途中で、考えて行動したたくさんの経験はとても大切な財産です。
再挑戦する場合でも、違うことをする場合でも、その体験が必ず活かされます。
結果が得られても、そこに努力や行動が伴わなければ、価値はありません。
例えば、世界最高峰の山の登るのを目標にしたとします。
費用を作るために長い期間働き、山のふもとで長い期間トレーニングして、それでも登頂に失敗した者。
ありあまる資産を使ってヘリコプターをチャーターして簡単に登頂を成功した者。
前者の方が、ずっとたくさんの価値あるモノを手に入れられるはずです。
目標がかなわなかった時に、くやしがるのはしょうがないと思いますが、人の目を気にして恥ずかしいと思う必要はまったくありません。
目標は自分のためにあり、努力したのは自分です。
結果がどうであれ、がんばった自分を心からほめて下さい。
誰もが知っているフィギュア スケート選手の羽生選手。
右足首のねんざを抱えたまま迎えた北京五輪では、前人未踏の4回転アクセルに挑戦し、転倒し、残念ながらメダルには届きませんでした。
フリー演技のあとのインタビューで、「全部、出し切ったっていうのが正直な気持ち。あれが僕のすべてかな」「正直、これ以上ないくらい頑張ったと思います。報われない努力だったかもしれないけど。むしろ、うまくいかないことしかなかったけど、一生懸命頑張りました」と自分をほめました。
また、今まで4回転アクセルを目指していた理由を聞かれ、「僕の心の中に9歳の自分がいて、あいつが『跳べ』とずっと言っていたんですよ。ずっと『おまえ、へたくそだな』と言われながら練習して。でも、今回のアクセルはなんか褒めてもらえたんですよね。」と答えていたのが印象的です。
結果だけで考えれば、フリー演技で4回転アクセルに挑戦しなければメダルに手が届いたかもしれません。
しかし、自分の中にある大切な目標に向かって最後までやりとげたからこそ、このように答えらたれのでしょう。
日本体操界のレジェンドの内村航平選手は、羽生選手に対するインタビューで次のように答えていました。
「本人は『3連覇を目指したい、勝ってこそ』と言ってましたけど、結果じゃない部分を重視してやったのが、4回転アクセルへの挑戦だったと思う。それをみて、日本中の人たちが刺激をもらったと思うし、北京に出た全世界のアスリートの中でも、一番注目度が高かった。あれだけの注目の中で、今まで誰も成功したことがない技に挑戦して失敗はしましたけど、挑戦すると言うことに価値があるんだなと、僕は感じました。」
挑戦は、険しい道がつづきます。
結果は分かりませんが、たくさんの努力や行動の向こう側には、輝く未来が待っているはずです。
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