マグリットー日常の中の非日常ー
「うわー。何これ?・・・・・ 不思議だけど、美しい。」
海の上に浮かぶ、城が立っている巨大な岩の絵を観て、衝撃的な印象がありました。
この作品『ピレネーの城』を描いた画家は、ルネ・フランソワ・ギスラン・マグリット氏。
生まれて初めて好きになった画家です。
マグリット氏は、ベルギー出身のシュルレアリスム(無意識を具象化する、フランスで生まれた芸術運動 )の代表的な画家として有名です。
たまに耳にする「シュール」とは、シュルレアリスムが日本に入ってきてから生まれた日本独自の言葉で、「非現実」・「奇妙」・「空想的」という意味があります。
学生の頃はネット社会ではなかったので、情報はテレビか書籍からしか入りませんでした。
『ピレネーの城』は、その頃好きだった漫画『魔太郎がくる!』(『怪物くん』などで有名な藤子 不二雄Ⓐさんの作品)のエヒソードの一つで偶然出会いました。
現代のようにイメージの洪水をいつでも目にする環境でなかったので、若い自分にとっては絵に対する考え方が180度変わるような特別な作品でした。
その後いろいろ調べて、マグリット氏の絵やシュルレアリスムの画家に興味を持ち、さまざまな絵を観てきました。
マグリット氏の絵画は、本来のイメージを「コラージュ」の手法を用いて、固定概念を壊すような驚きを生み出すところに魅力があります。
他のシュルレアリスムの画家の作品に比べて特別に好きな点は、シンプルで透明感がある所です。
その魅力は、現在観ても色あせることはありません。
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マグリット事典 - クリストフ・グリューネンベルク, ダレン・ファイ, クリストフ・グリューネンベルク, ダレン・ファイ, 野崎 武夫
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