『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』: ぱれっと日記

2022年11月27日

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

　先日金曜ロードショーで『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を放映していました。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、暁佳奈さんによる日本の小説です。

また、高瀬亜貴子のイラストを元に制作されたアニメーション作品としても人気があります。
この作品は、第5回京都アニメーション大賞の大賞を受賞しています。

　この作品(アニメ)は、クリエイトコースのSさん(中3)から教えてもらいました。

物語は、電話がまだ普及する前の時代設定。
戦争により両腕を失い、義手をつけた少女ヴァイオレット・エヴァーガーデンが主人公の成長記です。

戦場では「武器」と呼ばれて戦うことしか知らなかった少女が、C.H郵便社(手紙の代筆屋)の自動手記人形として働き、たくさんの人たちと出会います。

他者に対する感情が乏しかった少女は、人との触れ合いの中で、相手に対する想いを学んでゆきます。
そして、戦争で失った、誰よりも大切な人ギルベルト少佐が残した最後の言葉「愛してる」の意味を、理解できるようになってゆくのです。

　作品の楽しみ方は人それぞれですが、私が一番心に残ったのは、「手紙」の美しさです。
手紙によって、人はたくさんの喜びを手に入れ、悲しみを癒されることを、改めて思い出されました。

現代は、メールやLINEの普及により、手紙のやりとりがずいぶん減りました。

聞いた言葉は、特別な状況や言葉でない限り記憶にはあまり残りません。
メールやLINEは短い文章にするために、なおさらです。

ただし手紙は、書く前に相手のことを想像しながら文章を考えます。普段言葉にできないことも書けます。

受け取った者は、文章の合間に相手のことを想像しながら読みます。
相手がすでにいなくても、時が流れても、文章以上にたくさんの想いを伝えることができます。

　アトリエでは、時々生徒さんからお手紙をもらいます。

レッスンが楽しいとか絵を描くのがずいぶん自信がついたなど日頃の気持ちや感想が書かれていて、読むたびに元気とやる気をもらっています。

しかし、小学校の高学年や中高生になると言葉が控えめになりるため、レッスン中の会話が減ってゆきます。
ましてや自分の気持ちをさらけ出すことは少なくなります。

それでも退会の時、手紙に自分の気持ちを書いてプレゼントしてくれることがあります。

それらの手紙は、いつまでも大切にしたいかけがえのない宝物です。

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