アートの才能を伸ばしたい小学生が学ぶこと

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 小学生の時期は、素晴らしい吸収力があります。
生徒さんたちを見ていると、信じられないほど成長したと感じることがあります。

大きく成長するために必要な学びを、三つご紹介します。

 一つ目は、絵や造形を作り出す楽しみを感じること。

「好きこそ物の上手なれ」と昔から言われていますが、とても大切なことです。

楽しいから、頑張り、工夫する意欲が生まれます。
そのエネルギーが、お子さんを成長させます。


 二つ目は、アイデアを出すための創造力を育てること。

小学生の日常では、意外と創造力を育てる機会が少ないものです。

昔は遊びの道具も日用品も十分でなかったため、考えたり工夫する必要がありました。
現在は便利なものにあふれ、遊びの中での危険なものが次々となくなってゆきました。

知識を使ったり、選択することが中心になり、困った問題を解決する時以外はアイデアを考える機会がずいぶん減りました。

幼い時期は柔軟に考えられるので、創造力が育ちやすい傾向があります。
ただし、知識や常識が身についてゆくと、創造力はしだいに育ちにくくなります。


 三つ目は、たくさんの色に触れ合い、たくさんの色を使うこと。

色彩感覚は、たくさんの色に触れ合うことで、身につきやすくなります。
お子さんの服・日用品の中に、どうぞたくさんの色を使ってあげて下さい。


えっ、技術は必要じゃないの? と思われる方も多いと思います。
教室見学の時に、
「どういうこと(技術)を教えてもらえるのですか。」と親御さんからも時々聞かれます。

もちろん、作品を魅力的なものにするために、技術は必要です。
ただし、描きたいものを正確に描写するだけなら、写真を撮れば目的はかなえます。

人はなぜアート作品を作るのか。
そこには、作者の想いが伝わる個性を表現できるからではないでしょうか。


技術は筋力トレーニングに似ています。
いずれは必要になりますが、あまり幼い時期に頑張りすぎると、型にはまったものしか作れなくなります。

 少なくとも低学年までは、上記の三つを学ぶことをお勧めします。


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