子どもの成長に欠かせない色彩感覚

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 人間の五感の中で、一番情報量が多いのは「視覚」です。全体の約80%を占めます。
その視覚の情報の中でも「色」に関する情報は、80%を占めます。


色彩感覚は、アート作りとは関係なく生活を豊かにするために欠かせないものです。
さらに子どもの成長に欠かせないいろいろな効果があることが分かってきました。

 感性や感受性を豊かにする効果。

同じものでも、感性が豊かな人は自分が感じた色を表現できます。つまり個性が育ちます。

 創造力を豊かにする効果。

たくさんの色を使えることで、いろいろな考え方や工夫ができます。

 脳を活性化する効果。

色にはそれぞれ違う特性があり、たくさんの色と触れ合うことでたくさんの刺激を受けます。
脳は刺激を受けることで活性化し、発達します。
違う分野の能力も、同時に刺激を受けて発達すると言われています。

色彩感覚は右脳を使うため、特に右脳を活性化します。
右脳は、直感・記憶力・創造力・感情をコントロールする力を司る能力があります。
クリエイティブな仕事をする人は、右脳が発達している人に多い傾向があります。


 では、色を感じ取る色彩感覚は、生まれながら誰でも持っているのか?

以前はそう思われていました。
しかし、最近の実験結果により、乳幼児期の視覚体験がその後の色彩感覚に決定的な影響を与えることが分かってきました。

つまり乳幼児期にどれだけいろいろな色と出会えるかが大切になります。

それでは、家庭でできることは何か?

たくさんの色のインテリア・おもちゃ・日用品・衣服を用意する。
たくさんの色を使った食事を食べさせる。
自然を通して、たくさんの色に触れさせる。
造形教室に通わせる、など。


 色彩感覚を育てる時期も大切です。

大脳生理学の発達は、いろいろな教育者・研究者による研究から「人間の脳は6歳までに80%が出来上がる」と言われています。
特に3歳児頃の幼児は物事を吸収する力が人間の一生の中で最も強いと言われています。
色彩感覚はこの時期に育てないと、後天的にはなかなか身につきません。


 と、いろいろ書きましたが、これはあくまで理想論。
子どもが幼い時は、子育てに追われて、心の余裕も時間もほとんどないのが現実です。

それでも、知識として頭の片隅にでも入れておくだけで、少しは違うかもしれません。
たとえば、サラダにプチトマトを入れて彩りを良くするなど・・・、
日常にちょっとした色を取り入れる工夫をしてみては、いかがでしょうか。


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