レッスンの時に出会う極上な瞬間
レッスンでは、二つの極上な瞬間があります。
一つ目は、生徒さんが満足できる素晴らしい作品ができた時。
言葉に出さなくても、喜びを感じさせる生徒さんの顔を見ると、こちらも最高にうれしくなります。
失敗を乗り越えたり、苦労しながら作った作品でしたら、なおさらです。
二つ目は、生徒さんの成長を感じられた時。
先日、ジュニアコースのKさんが、新しい課題の絵のアイデアを考えていました。
Kさんは、いつも笑顔の明るい子で、どの課題に対しても好奇心を持って取り組めます。
ただし、まだ3年生なので、描き急ぐ所があります。
改善点をアドバイスしながらアイデアを考えてもらいましたが、その日は結局絵が完成しませんでした。
帰る時、少し落ち込んだ顔をしていました。
「大丈夫。次回にはきっと良い絵がかけるよ。」
となぐさめましたが、元気のない後ろ姿がとても気になりました。
もっと違う声かけがあったのではないかと、心の中で反省しました。
生徒さんの満足できる顔を見ないと、毎回このくりかえしです。
技術は教えらます。
ただし、アイデアについては、考えるきっかけになりそうなヒントを与えるしかできません。
次のレッスンにKさんが来た時、いつもの明るい顔でした。
ノートを広げると、そこには改善点が解消された素敵な絵が描かれていました。
家で考えて描いてきたのです。
思いつくたくさんの言葉でほめてあげました。
素敵な絵だったから良かったのではなくて、工夫して努力したKさんの意思がうれしく感じたのです。
その日のレッスンは、最後まで楽しみながら課題に取り組みました。
Kさんのあふれる笑顔が、とても印象に残りました。
私にとっても、最高に楽しいレッスンでした。
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